テレビや雑誌では、よく健康に関する記事が載っています。

先日、「免疫力を高めるために、牛乳・チーズ・ヨーグルトを積極的に摂りましょう」という記事が書かれていましたが、こういうものを見ると、「うーーーん…」と思ってしまいます(・・∂) アレ?

もちろん、乳製品は悪くないですし、栄養価や良い効能があるのも確かです。

でも、みんながみんな「乳製品が良い」という訳ではありません。

栄養学というのは、食物の持っている栄養価を見ますが、薬膳はぜんぜん違います。

漢方や薬膳では、症状ではなく「人」を見るので、「その人はどうなんだろう?」という見方をします(*¨)(*..)(*¨)(*..)うんうん

例えば、緑茶は体の熱を取って冷やします。

熱が出ている人や、胃に炎症を起こしている人にはぴったりです。

でも、冷え症の人や、胃が冷えて痛い人は、緑茶を飲むと悪化してしまいます。

「インフルエンザに緑茶がいい」と言われても、お腹が冷えている人はダメですよ!

同じ「胃痛」でも、熱を持っている人と冷えている人では、まったく対処法が違います。

熱を持っている人は、熱を取って冷ましてあげないといけないし、冷えている人は温めて、バランスの良い状態に戻してあげないといけません。

では、ヨーグルトはどうかというと、「補肺潤腸、養陰、止渇」という効能があり、「肺」と「腸」に潤いを補って、渇きを抑えてくれます。

ということは、胃の中に余分な水分がある状態の胃もたれをする人や、お腹の中に余分な水分が多い状態の下痢をしている人、水分代謝の悪い人には向きません(TωT)ウルウル

分かりやすくいうと、「むくみやすくて下痢をしているような人は、控えた方がいいですよ」ということです。

逆に、空咳や腸が乾燥している便秘の方(便秘にもいろいろタイプがあります)には良いです。

「便秘にヨーグルト」というのはこから来ていますが、冷え便秘の方には合いません。

「○○がいいんだって」と聞いたときに、「この人はどうなんだろう?」と考えることを重視するのが漢方と薬膳です。

どのタイプなのかを探ることを「弁証」といい、この弁証を元に漢方薬を出したり、薬膳を作ったりします。

「漢方薬や薬膳で効果が出ない」ということはありません。

効果が出ないのは、弁証を間違えているからです。

「薬膳料理教室をしてほしい」とよく言われますが、薬膳をするためには弁証する力が必要なので、単なる「お料理教室」ではなく、少しでも皆さんが自分で薬膳を組み立てられるように…と思って、講義を優先しています。

それと、お料理教室にすると、材料や場所の問題もありますし、どうしても受講料が高くなってしまいます。

「勉強をしたいけど、高額で…」となってはいけないので、やっぱりしばらくセミナーだけかなぁ…と思っています。

今後はレシピを増やしていこうと思っていますが、弁証さえできれば、お料理は本を見たりネットで調べれば作れるので、あまり作り方を重視せずに、タイプ別にお話していきたいと思います。

セミナーでは、使うと良い食材と、それを使ったお料理の紹介までをしていますので、生徒さんたちからの報告で、「へぇ〜!そういう風に使ったのね」ということも多くておもしろいですo(*^▽^*)o~♪

11月は、ヨガとのコラボセミナーで、「むくみ」をします。

一般の方もいらっしゃるので、なるべく分かりやすい説明で、身近な食材や養生法をお話したいと思います。

※すでに多くの方からご予約をいただき、キャンセル待ちとなっております